KOAETEC(有機農法環境トレーニングセンター) エンブ県ルネンジェス市エナ地区

有機農業への転換

ケニアの農業は農薬と化学肥料の使用によって発展をして来ましたが、昨今は世界的な動きでもある有機農業、低農薬または無農薬へと移行しつつあります。特にケニアからの農産物を輸入しているヨーロッパが、年々農薬規制を厳しくしており、2005年には農薬排除を宣言する動きになりました。これにより、多くの輸出農家がダメージを受けました。

そんな時節、日本で生まれた有効微生物群(Effective Microorganisms,以下EM)がケニアに導入され、ケニア農業省・環境省の認可を受け、ケニア全土を対象に、このEMを中心として、体にも地球にもやさしく安全で、通常より良質で収穫量が多く得られる有機農法の普及とトレーニングに注力しています。

EMとは?

EMは、日本の沖縄琉球大学の比嘉照夫教授が美背物の働きに着目して、長年研究を続け、1982年にその成果を「EM技 術」として発表しました。現代用語として、すでに新聞記事などでも使われているEMとは、Effective Microorganismsの頭文字あkらつけられた造語で、安全で有用な微生物(麹菌、乳酸菌、酵母菌など)のみを80種共生させた液状の資材です。

実践コースと指導者コース

土地改良、害虫対策など、農業畜産者対象の短期実践コースと、将来の指導者を育てる長期コースとが組まれており、2011年にはAgri-Business, Food&Beverageコースも増設され、有機農法から波及していく技術、知識が多くの可能性を引き出しています。

実際に有機堆肥で育った作物も見てもらえる試験農場、排泄物などの臭い解消・衛生管理などを実感してもらう畜産場も設けており、その他、宿泊施設(男女)・各教室・コンピュータルーム・ダイニングホールと長期滞在者にとっても、充実した施設内容になっています。

試験農場 青々とした野菜が育っている

トマトを育てているビニールハウス

EM活性液を散布している家畜小屋

EMをまぜたエサを与えると、排泄物の臭いも軽減される

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近隣住民に苗木の状態を説明する専門家

セミナー受講風景

実習風景