活動終了レポート2019-5
- 2019年05月02日 (木)
記入者 | 21歳 男性 大学生 |
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期間 | 2か月 2119年1月~3月 |
活動内容 | [2カ月のボランティア活動内容] ・エンブ大学に野球のコーチ ・ライナスさんの活動の手伝い、活動のプレゼンテーション用の写真の撮影 ・キベラスラム散策 ・学校のバスケコートの作成、オープンマッチの撮影 ・レスキューセンターでのワークショップの手伝い、それの撮影 ・オスカー先生の授業風景の撮影 ・HISツアーの準備、運営、風景撮影のボランティア ・宮本さんのワークショップ、撮影 ・同期間滞在ボランティアさんのビューティークラスでのボランティア風景の撮影 ・同期間滞在ボランティアさんのそろばん教室の撮影 ・同期間滞在ボランティアさんの授業風景の撮影 ・エンブ施設の撮影 ・HP用のエンブスタッフの撮影 ・エンブ運動会の準備、運営、撮影、清掃 ・マキマ施設の撮影 ・マキマ孤児院の子ども、スタッフの一人一人の撮影、集合写真の撮影
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感想 | 【ケニヤで感じたこと】 ・格差 ケニヤで一番感じたことは格差だ。 日本でのケニヤのイメージというのは「今日生きるのがやっとで大変な生活をしている」というものだった。しかしそれはメディアに作られた偏見であり、本当のケニヤの姿ではなった。ケニヤにはナイロビという大都市が存在し、高層ビルが立ち並んでいる。エンブの私立の小学校も公立の小学校に比べ価値は高く、入試試験をしなければならないほど需要がある。二階建てでホットシャワーがでて、さらにトイレは水洗なんて家も多くある。つまり富裕層は数多く存在していて、日に日にケニヤは発展しているというのを肌で感じた。先進国とかわらない風景が偏ったイメージを払拭してくれた。 しかし、ケニヤの大都市ナイロビには「キベラスラム」というアフリカ最大規模といわれてるスラムがある。裕福な生活をしているすぐ隣に、日本でイメージしていたケニヤが存在していた。ライフラインはきちんと整備されておらず、トイレは垂れ流し、悪臭とゴミだらけの中笑顔で生活していた。またスラムだけではなく、エンブのタウンにはストリートチルドレンがご飯を買えず、買えたとしてもシンナーに手を出してしまう現実も存在する。 【自分にできること】 両極端のケニヤを見て、発展に驚きと喜びを感じるとともに、貧困の現実に心が痛い。私に今できることは①現地で撮った写真を使ってケニヤの実態を伝えていくこと、②社会福祉を改めて勉強することだと考える。 ①現地でとった写真でケニヤの実態を伝えることはケニヤで活動したいと思う人を増やすことが目的だ。少しでも興味を持ってもらえれるだけでいい。それだけでケニヤに対する偏見や壁が減り、ケニヤに向く目が変わっていくと考える。そうしてケニヤのために動いてくれる人が増えればと思う。 ②社会福祉を改めて勉強することは支援の専門性をを身に着けるためだ。支援の形はたくさんあるが、社会福祉を勉強することによってケニヤの人々に直接的で包括的な支援を提供することができる。しかし支援をするというどこか上から目線ではなく、ケニヤの人々と共に考えていきたい。社会福祉の価値観や倫理、また自分の価値観を押し付けるのではなく、ケニヤの文化を守りつつ、価値観を尊重し、ケニヤの人達にとって何が最善かを話し合いながら歩んでいきたい。
【ケニヤで起こった自分に対する価値観の変化】 ・人生はサプライズ これはボランティアメンバーの中で言っていた言葉なのだが、いいことも悪いこともサプライズだと思えば喜ぶことができ、冷静に問題に対処することができる魔法の言葉だ。ケニヤでは物事がスムーズに進むことが少ない。様々なアクシデントに遭遇する。異郷に地というだけでメンタルの部分で大きな影響を受けているのに、その度にイライラしているとストレスが溜まってしまい、体にすぐ異常をきたしてしまう。しかしこの言葉を使えば、いいことはいいこととして、今まで悪いと感じていたことは人生を色づけてくれるサプライズだと捉えることができる。大きな問題も精神的に軽く感じられ早急に対応できるし、小さなことはいちいち気にすることがなくなる素晴らしい言葉だ。
・自分に自信がもてたということ 「日本の三流はケニヤでの一流」という塩尻先生がおっしゃっている言葉がある。意味はそのままで、日本での三流や初心者はケニヤでは一流として扱われるということだ。私は趣味でカメラをしていて、それがボランティアの主の活動となったのだが、どこに行ってもケニヤの人たちに「カメラマン」と呼ばれ、写真を撮ってとせがまれ、ボランティアメンバーにもたくさん求められた。他にも絵を描けば「アーティスト」と呼ばれ、バレーをすれば「バレーボール選手」と言われた。「自分にとっては当たり前」、「できて普通」ということがケニヤでは光輝いたのだ。さらに多くの人に求められ、すごいと褒められ、ありがとうと感謝された。そのお陰で私は人生で初めて自分にいいねと言えた。人と比べてではなく、称賛、感謝されることで自分自身を認めることができたのだ。それが自信になった。今まで自信がなく生きてきたので、心のつっかえのようなものが取れた気がした。今ではなんでもやっていけるなという気概すらできたのだ。
【最後に】 二カ月という長い間現地でお世話をして下さった塩尻夫妻ありがとうございました |
橋本廉