職業訓練校
自動車整備コース1
ケニアでは、小学校は義務教育ではありますが、毎月、校納金を納めなければなりません。現金収入が少なく貧しい子だくさんの家庭では、経済的理由により、下の子が入学する歳になると、中途退学する兄姉がたくさんいます。しかし、小学校も卒業してないと、定収のある職には就けず、男子は近所の農家の手伝いを 、女子は子守やお手伝いさんなどをして、わずかな賃金を得るしかありません。それでは、婚資を送る風習のあるケニアでは、結婚もままならず、将来の生活設計など立てられません。
手に職をつけ、自立できるように
そこで、現地所長夫人は、貧しい家庭の子どもや親を亡くした孤児たちが、手に職を付け、自立できるように支援するため、1995年にメル診療所敷地内に、女子のための洋裁教室を始めたのがきっかけとなり、それが職業訓練学校へと発展しました。現在は約200名が敷地内の寮で暮らし、洋裁、自動車整 備、溶接、板金塗装、木工家具、コンピューター、食品栄養学、美容整髪技術コースなどを学んでいます。
洋裁教室の初期 少しずつ生徒が増えて(1997年)
政府公認のユースポリテクニックに
数年前より、ケニア国内で毎年行われれている職業技術の国家試験会場としても選定されておりましたが、2011年末には政府公認の施設に認定され、名前もユースポリテクニックと改名し、教員、スタッフの給与は政府から支給されることになりました。そのため、2012年度は独立採算で自立運営できるまでに成長しました。
木工コース 実際に車を触って実習する生徒たち 洋裁コース 近年は男子学生もいる コンピュータコースは大人気 ビューティーコース ボランティアがメイクの指導も
職業訓練学校(溶接・鉄工、洋裁、木工、コンピュータ、セキュリティ、食物栄養科)(1996年開設、教員・スタッフ10名)