ACEF(アセフ)は1991年から、アフリカ・ケニアで教育、医療、環境の支援を行っているNPOです

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活動終了レポート2020-2

  • 2020年03月04日 (水)
記入者 女性 学生
期間 約2週間 2020年2月13日~26日
活動内容

1)小学校の運動会への参加

2)病院見学:公立病院1施設、私立病院2施設見学

3)カウンセラーに同行し、エイズ患者宅への巡回診療同行・見学

4)部族の訪問診療同行/診療の補助(サンブル族:サンブル村、マサイ族:ロイトキトク村)

5)キベラスラム訪問(ナイロビ市)

6)サファリ(マサイ・マラ国立公園)、マサイ村訪問

感想

・医療における日本との違い(病院の仕組み、看護師育成について)

→日本ほど徹底されてはいないにせよ公立病院においても十分な感染対策が図られている点が印象的でした。(例:標準予防策の実施、医療用廃棄物の分別、医療器具の消毒やディスポーサル手袋・針の使用など)。

→ケニアの看護師は4年の学校+1年のインターンを経て免許を取得できるそうです。公立病院の産科クリニックを見学させて頂いた時、妊婦の問診や注射等の処置はインターン指導の下、学生主体で実施している点が驚きでした。

日本の学生は免許が無いと注射は実際の患者を相手に実施できないのよ、と説明した際非常に驚かれました。注射やってみる?と言って頂けましたが、初めての注射があまりにもドキドキで結局固辞してしまいました><;

→今回、時期に本当に恵まれ、無医村の訪問診療に来られていた医師の方とダイレクターのご厚意で、医療アクセスが困難なサンブル族とマサイ族の巡回診療に同行させて頂きました。今回訪問診療させて頂いた2部族のうち、サンブル村は最も近い街から車でも2時間近くかかる場所に位置しており、どうすれば皆が等しく医療にアクセスできるかや、そもそも医療が必要ならない為にはどうすればよいのだろう?と村からの帰り道、ずっと考えていました。

 

・HIVについて、予防・教育に対する考え方について

→エイズカウンセラーのサラさんのお話しはとても印象的でした。ケニアでのHIVは深刻な問題であり、抗HIV薬は無償で提供されるものの、全ての罹患者が治療を行えている状況にないそうです。理由としてはパートナーからの暴力、病院へのアクセス困難、差別を恐れて検査/治療の拒否など様々との事です。

→ケニアの医療者の多くは薬を処方し、それで終わり(=経過を追わない)ケースも多いそうです。しかし、サラさんは服用出来ていない患者に対して「なぜできないか」の状況を明確にし、患者を励ましながら患者が継続的に診療を受けられる支援を行っていました。例えば身体的問題で病院に通えない患者には巡回診療を通じて、薬を家庭まで届けたり、度々状況確認を行っているそうです。薬を正しく飲まない患者には薬の残数の確認まで行い服薬指導を行っているそうです。

 サラさんが行っている事は、私が看護大学で先生たちから口を酸っぱくして言われている「患者さんの身体だけでなく、心もケアをする」事そのものでしたので、サラさんのその様なやさしさやケア技術がとても印象的でした。

 

【まとめ】

今回、病院見学からカウンセラーのサラさんに同行しての家庭訪問、医師の方に同行しての巡回診療など、様々な環境の生活者の医療へアクセス状況や医療現場を見学・経験させて頂けた事は、私にとって本当に大きな学びとなりました。もともと、感染症や予防教育に関心があり、将来もその分野に進みたいと考えている為、将来の自分と国際協力との関わり方を考える素晴らしいきっかけとなりました。

メディアや本ではアフリカ=かわいそうな地域というイメージが先行しがちですが、沢山のローカルの方々とお会いする中で、こちらが元気をもらう事も沢山あり、活き活きと生活している人、今の状況をより良くするために助け合いながら活動している人など沢山の出会いを通じて色々なケニアの面を知る事が出来ました

【その他】

移動中、塩尻ダイレクターとの会話もとても面白く、一つひとつにケニアを知るキーワードがありました。道すがら、休憩で寄ったガソリンスタンドでお金を求めてきた子供たちは、生活の為ではなく接着剤(含有物のシンナーで空腹を紛らわせる)の為にお金を求めている、という話は今も忘れられません。

見学・訪問させて頂く先々でお会いするローカルの方々が塩尻ご夫妻に対して尊敬し、親しくお互いに信頼し合っている様子を見て、ご夫妻はもちろん、ACEFの方々がケニアの地で築き上げてきた信頼関係やケニアへの貢献度の大きさを感じる事が出来ました(あまりに大きくて本当に一部しか感じられてないと思います・・・)。自分がこうやって色々な経験をさせて頂けるのはそのお陰なのだと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

【ACEFへの意見、改善点など】

塩尻ダイレクター、美智子さんお二人には素晴らしい機会を頂けて本当に感謝しています。健康にだけはお気をつけて、いつまでもお元気で素敵なお二人でいてください!

滞在中、本当によくして下さった塩尻ご夫妻はじめACEFスタッフの皆様、本当にありがとうございました!今回はたくさんのものを頂いてばかりでしたが、次は私もケニアのみなさんに何かしらの価値をGiveできる様に成長したいです!




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